総務で働くことは、社内においても転職においてもキャリアアップの先に未来があります。総務でキャリア形成するには、実績の積み重ねが必要です。
この記事では、総務のキャリア形成に役立つヒントを紹介します。また、総務に向いているタイプについても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

1. 総務に向いている人とは

縁の下の力持ち的存在でいたい人

タスクの同時進行を苦にしない

チームワークを保てる人

社内で人望のある人

経理や法務などバックオフィス機能に幅広く関わりたい人

2. 総務でのキャリアアップ

同じ職場で地位を構築する

他部署へ異動する

転職する

3. 総務に役立つスキル

事務処理能力

スケジュール管理能力

ビジネスツール操作能力

経理事務能力

コミュニケーション能力

4. 総務に役立つ資格

衛生管理者

社会保険労務士

簿記

ビジネス・キャリア検定

マイクロソフトオフィススペシャリスト

5.まとめ

1. 総務に向いている人とは

総務の仕事でキャリア形成するには、まず自分が総務向きかどうか判断する必要があります。総務でキャリア形成することは、総務業務のエキスパートを目指すことです。それには、日々の取り組む姿勢が求められます。向き不向きの特性を理解して、足りない部分を明確にしましょう。

縁の下の力持ち的存在でいたい人

総務向きの人は、縁の下の力持ち的存在でいたい人です。イベントなどを開催して自分が司会進行したり、プレゼンしたりするよりも裏方として役に立ちたい人が向いています。

タスクの同時進行を苦にしない人

総務は、タスクの同時進行を苦にしない人が向いています。総務の仕事は、施設管理や外部業者の応対など管轄範囲が広く、他者から依頼を受けて動く受け身な立場です。そのため、依頼案件が集中することでタスクを同時に処理することが多いとが考えられます。

チームワークを保てる人

総務が関わる範囲は広く、会社組織の経営層から各部署とすべての関係者と接点があります。組織全体の人と関わるため、部門横断的な知識と多様な枠割の部門との協調が求められます。そのような理由から、マイペースで働きたい人よりも、チームワークを保てる人が向いているでしょう。

社内で人望のある人

総務は、人を知ることが重要です。オフィスを中心に会社というコミュニティを運営する役割にあるため、会社の経営陣から各部署の担当者まで幅広くコミュニケーションをはかる必要があります。日頃から他の部門とコミュニケーションをとっていれば、仕事も進めやすくなるでしょう。そのため、分け隔てなくコミュニケーションがとれる社内で人望のある人が向いています。

経理や法務などバックオフィス機能に幅広く関わりたい人

総務は郵便物として届いた請求書を仕分けて配布したり、規程や契約書などの文書を保管したりと、バックオフィス機能を中心とした部門を横断して社内の情報を整理することが多く、それらに関係する知識を身に着けることになります。社内で請求書や契約書などが処理されるプロセスに関わることになるため、幅広い業務に興味があり、関わりたいと思う人に向いています。

2. 総務でのキャリアアップ

総務でキャリアアップした場合は、その先に次のような未来を想定できます。

同じ職場で地位を構築する

総務でキャリアアップした先の未来では、会社の総務部リーダーの地位を築くことが見えてきます。縁の下の力持ちとして裏方に徹することで、社内で頼りにされる人材として地位を構築することも可能です。近年では人事と強調して新しいオフィスの形や働き方を開拓する責務を背負う総務の重要性は高まりつつあります。

他部署へ異動する

ある程度、総務の仕事に慣れてきたら、他部署へ異動して新しい分野に挑戦してみることもキャリア形成につながります。日頃から社内の様々な文書や情報を取り扱うため、総務の仕事で積み重ねてきた実績があれば、経理や法務などの業務で重用されることも考えられます。

転職する

総務の仕事では、キャリアアップを求めて転職することも選択肢となります。総務としての経験値が他の会社で活かせるか試してみる機会にもなるでしょう。ただし、ヘッドハンティングではない転職の場合は、現在より給与や待遇面が下がることもあります。転職先がキャリア形成に対して、高く評価してくれるか?の判断が大事です。

3. 総務に役立つスキル

総務が身に着けていると役立つスキルは、次に紹介する5つの能力があげられます。

事務処理能力

事務処理能力は、総務にとってなくてはならないスキルです。総務は、各部署から受ける課題などをデータとして残したり、他部署の問題解決をサポートしたりします。そのため、事務処理案件が複数同時進行になる場合も考えられるでしょう。事務処理能力が高ければ、仕事を抱え込まなくなります。

スケジュール管理能力

スケジュール管理能力は、社内イベントの企画運営や取引先の応対など段取りを付ける際に必須となるスキルです。経営陣や各部署の担当者などを対象に優先順位をつけて調整する能力が求められます。

ビジネスツール操作能力

文章作成や表計算、プレゼン資料作成などビジネスツール操作能力は、総務の仕事において使う場面が多くなります。社内のファイル共有環境が整っていれば、データで渡されることも考えられるでしょう。総務がビジネスツール操作に長けていなければ、逆に各部署の足を引っ張ってしまいます。そのため、必須なスキルと言えます。

経理事務能力

経理事務能力は、経理部のある企業において必要性はありませんが、総務が兼任したり、経理業務をサポートしたりするのであれば、知識として必要です。

コミュニケーション能力

コミュニケーション能力は、総務にとって欠かせない能力となります。社内すべての関係者と外部取引先関係者など接する範囲は広くなるため、各部署に対して分け隔てなくコミュニケーションをはかる必要があります。

4. 総務に役立つ資格

総務にあると役立つ資格は、次に紹介する資格です。

衛生管理者

衛生管理者は、労働安全衛生法という法律により定められた資格で、事業場の「衛生管理業務従事者」として働くために必要な資格です。社員50名以上の企業では、社員の健康面や安全面、衛生面において配置が義務付けられています。
衛生管理者の資格には、第一種衛生管理者と第二種衛生管理者の2種類が存在します。第一種衛生管理者と第二種衛生管理者では、対応できる業種の数で大きな違いがあります。第一種衛生管理者を取得していれば、全ての業種の対応できますが、第二種衛生管理者のみの場合は、有害業務を含む業種には対応できません。具体的には、ライフラインに関する業種、医療業、清掃業、運送業などが含まれます。

社会保険労務士

社会保険労務士は、社会保険労務士法に基づいた国家資格で、労働基準法や社会保険などの知見を証明する資格です。労働問題や各種保険手続きなど理解していることで、社員への適切なアドバイスができます。社会保険労務士になるには、社会保険労務士試験に合格した後に、連合会に備える社会保険労務士名簿に登録(実務経験2年以上又は事務指定講習の修了が必要)することが必要です。

簿記

簿記は、事業活動における資金の流れを記録し、経営成績や財政状況を把握するスキルを証明する資格です。
簿記検定には、日商簿記・全経簿記・全商簿記の3種類があります。中でも日商簿記が最もよく知られており、社会人が受けることも多い検定です。日商簿記は、1級・2級・3級・簿記初級・原価計算初級の5種類がありますが、3級から受けるのが一般的です。日商1級は公認会計士の受験科目とも共通点があり、合格すれば税理士試験の受験資格を得られます。大手企業の社員が受験することも多く、難易度は高めです。

ビジネス・キャリア検定

ビジネスキャリア検定は、事務処理能力を証明する資格です。総務2級や3級などで難易度が分かれています。

マイクロソフトオフィススペシャリスト

MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)の資格は、マイクロソフト社製品のエクセルやワード、パワーポイントの操作スキルを証明します。

5.まとめ

今回は、総務のキャリア形成に役立つヒントを解説してきました。総務がキャリアアップすることは、社内で地位を築くだけではなく転職にも優位と考えられます。総務のキャリア形成は、資格取得だけではなく、日頃の行動による蓄積がコミュニケーション能力を高めたり、社内の人望を集めたりするでしょう。

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